「技追い人」

代表:彫刻師 下村 髙男
代表:彫刻師 下村 髙男

代表:彫刻師 下村 髙男

 物心ついたころより、絵を描くことが好きで外遊びができない雨の日は一日何枚も絵をかいていた。
 洗濯石鹸を削り、粘土をこね、三度の食事より物つくりの楽しさに夢中になった。
 成人し、仕事の合間に、のみ一本で立体物を彫りだしたら、これがまた楽しくて彫刻にのめり込んでまいりました。趣味の世界ではありますが、様々な体験や仕事から学び、ある日自分の将来を思い、39歳で一念発起、1年間弟子に付き現在に至る。

 人生は出逢いであると考える。たすける人 助けられる人、すれ違う人も多いけれど、すべての人が私を作ってくれる。仕事は食べるためではなく、その先に笑顔を思い浮かべ、出来る限りの心を込めている。
 今たくさんの出逢いに感謝し、応えることが私の人生そのものだと考える。あなたに出逢い、あなただけの 世界に一つだけの作品を追求していきたい。私達には終わりがあるが、技術が文化遺産として残っていけばと願う。

 障がいのある子供との出逢いがあり、自分の子供と思い育てて3年、やっと将来が見えてきた。10年で一人前に育ち自立することを願う。

彫刻師 鶴巻 正一

建築(大工)の弟子入り二年が過ぎた頃、「自分の思いとずいぶん違った」と感じていた。どうしようかと悩んでいた時、下村親方から声がかかり、一か八かで彫刻の世界に飛び込んだ。

以来約20年、建築より彫刻のほうが向いていたようで、今日まで続けることができた。
一番の喜びは、施主様がびっくり驚かれ喜ばれた顔を見た時、一生懸命やった苦労もいっぺんに吹き飛んでしまう。ものづくりとしてこんなに嬉しい瞬間はない。

自分の作品が長い間残っていくと思うと、手抜きはできない。
今後も誰にも負けないものを目指していきたい。

彫刻師 鶴巻 正一
彫刻師 鶴巻 正一
松田 誠也
松田 誠也

松田 誠也

僕は、なにごとにもかんぺきしゅぎです。いいかげんは嫌いです。許しません。
まだ、間違ったりしますけど、すぐみんなをおいこしてみせます。
一番の喜びは、まいにちがたのしいことです。

誠也君に「楽しいことは何ですか」と聞いたら、『毎日楽しいです』と即答。
とても嬉しく思います。誠也君を今後10年で一人前の職人にしたいと、今日改めて誓います。
(2021.5 下村)

SDGsへの取り組み

SDGs(エス・ディー・ジーズ)とは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称です。
持続可能とは、何かをし続けられる、ということです。
国連が提唱するSDGsは、私たちみんなが、ひとつしかないこの地球で暮らし続けられる「持続可能な世界」を実現するために進むべき道を示した、つまりナビのようなものです。
17の目標と169のターゲットで構成され、持続可能でよりよい世界を2030年までに目指す国際目標です。目標の中には飢餓や貧困の問題に対するものもあれば、気候や生態系など環境問題に対するものもあります。
私達は、常に「SDGs」の目標との関連を念頭に置いて、生活や仕事を行っていくことが望ましいと考えます。

SDGsの17の目標

限りある天然資源の有効活用と、障がいを持つ人の雇用拡大へ

彫刻師を目指し、修行を続ける誠也君
障がいを乗り越え、彫刻師を目指す

リサイクル(Recycle:再資源化する)という言葉が有名ですが、それに並ぶ重要な取り組みとして「リデュース(Reduce:廃棄物の抑制)」という言葉があります。「リユース(Reuse:製品や部品の再利用)」と合わせて「3R」と総称されています。
「彫刻処たくみ」の工房では、たくさんの木端材や廃材といった「産業廃棄物」が発生します。これらをただ捨てるのではなく、有効活用することで「リデュース」できないか?という思いから、端材を活用した木工品の製作を思い立ちました。

そんな折、「障がい」を持つ松田誠也君との出逢いがあり、彼に技術を習得してもらいたいという思いも相まって「木製IDカードホルダー」の商品化に着手いたしました。また当工房の端材の素材の良さを活かし、小さい子に安心して与えられる「木のおもちゃ」として「積み木」の商品化にも取り組みました。

今、誠也君はそれら木工品の製作から仕上げまでできるようになり、現在は当工房の職人として日々製作に従事しています。そして他にも、色々な玩具や箸、スマホスタンドなど、木の質感を活かした商品開発を進めております。

「持続可能なより良い社会」を目指す、たくみの取り組み

彫刻端材を活用(IDカードホルダー)
彫刻材の小物
(IDカードホルダー)
彫刻端材を活用(積み木)
彫刻材の小物
(積み木)

「彫刻処たくみ」では今後も、良質の端材を活用した商品の企画・製作・販売と、障がい者の木彫刻技術の習得支援に取り組んでまいります。
これにより、SDGsの「12.つくる責任 つかう責任」で掲げられる「廃棄物の発生を大幅に削減する」こと、そして「4.質の高い教育をみんなに」「8.働きがいも経済成長も」に挙げられる「障がい者の職業訓練の機会」「生産的で働きがいのある雇用」を実現していきたいと考えております。

このようなたくみの取り組みは、商品を多くの人にお買い上げいただくことで成り立っています。ネットショップで気軽にご購入いただけますので、ぜひ一度ご覧ください。

木彫刻制作・修復のお問い合わせ

建築彫刻、社寺関連の仏像、欄間等の制作や修復を承っております。
お気軽にご相談ください。

Tel.090-7539-5260

【受付時間】9:00 〜17:00(⽇曜祝⽇定休)